2006年06月04日

Tinkerで配座探索

FFEからのTinkerの操作がなかなか便利でしたので、FFEを使った分子の配座探索についてメモすることにしました。
配座解析には様々な方法が提案されていますが、今回は、Tinkerに含まれるDynamicを用いた分子動力学法(MD)により行いたいと思います。

例として、シクロヘキサンの配座解析を行ってみます。
1. 適当なソフトウェアでシクロヘキサンの三次元座標のmolファイルを準備する(cyclo.mol)。そして、babelを使ってtinker入力ファイルを作成する。
$ babel -imol cyclo.mol -otxyz cyclo.xyz

2. FFEを起動し、cyclo.xyzを読み込む。力場はmm2。
tin1.png

3. [Modeling Commands]タブをクリックし、[Optimize]をリストから選択し、[ロケット]ボタンを押す。
これにより、初期配座の最適化を行います。

4. 次に、[Dynamic]をリストから選択し、[Number of Steps]に100000を設定、[Temperature]に1000を設定、[Dump]に1を設定(あとはデフォルト値)する。そして、[ロケット]ボタンを押す。
ここでは、1000Kで100psのMDを行い、配座のサンプリングを1psごとに実施しています。

5. [Archive]をリストから選択し、[ロケット]ボタンを押す。
これで、cyclo.arcファイルが生成されます。これをFFEで開くとアニメーション表示で見ることができます。さらに、[Format]タブを選択し、ラジオボタン[X]を選択し、[ロケット]ボタンを押す。これにより、100個の配座が含まれるcyclo.xmolが生成されます。

6. cyclo.xmolをbabelによりsdf形式に変換する。
$ babel -ixyz cyclo.xmol -osdf cyclo.sdf
シクロヘキサンの配座を解析するために、ねじれ角(C1-C2-C3-C4)を計算します。ここでは、OELibを使った自作プログラム"torsion"を使って計算します。
$ torsion cyclo.sdf 1 2 3 4 > result.out
(torsionの詳細は、近々紹介しますね)

結果を下図に示します。横軸にシミュレーション時間、縦軸にねじれ角を示しています。複数のパターンがサンプリングされています。図右に代表的な2つのパターンを示します。
tin3-2.png

初期配座、シミュレーション時間、アンサンブルの検討など全くやってませんので、結果をまともに解釈はできませんが、FFE(Tinker)の使い方のメモということでご了承ください。
今回は、WindowsでFFEを使ってみましたが、インストールは超簡単ですし、本当に便利だなと思いました。

MDによるシクロヘキサンの配座解析は、下の書籍の中で詳しく紹介されていますので、興味のある方は読んでみてください。
「分子モデリング―基本原理と創薬への応用」江崎俊之訳 地人書館



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posted by わばのり at 08:03| Comment(0) | TrackBack(0) | その他ツール | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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