2006年07月02日

PubChem

PubChemは低分子情報を提供しているデータベースであり、NCBIにより開発されたものです。
"PubChem Comound","PubChem Bioassay","PubChem Substance"の3つのカテゴリーから構成されています。

PubMedを利用されている方は、検索Wordを入力するBoxの左側にあるSearchのList Boxを見ると、上記3つが選択可能であることが分かると思います。

例えば、生薬成分の1つであるbaicaleinについて、その構造式、物性、生理活性などをPubmedを使ってabstractベースに調べるのは、時間のかかる作業だと思います。この作業を全て代替してくれるわけではありませんが、PubChemを利用すると、構造式,IUPAC,Mw,XLogP値などを簡単に調べることができます。さらに、baicaleinのassayの結果として、以下の4つのassay結果が登録されており、このうち3つでActiveであると記載されております。

 NCTR Estrogen Receptor Binding Database (NCTRER)
 Compound Screen Assay, Human AKR1C4
 Compound Screen Assay, Human CLK1
 NCI AIDS Antiviral Assay

あとは、化合物名を入力しなくとも、部分構造検索も可能ですので、興味のある化合物(骨格)及びその類似体の生理活性を調べる用途にも使えると思います。ユーザーインターフェースはPubMedユーザには、お馴染みのものですので、使いやすいと思います。

さすがに生物医学分野の利用者を対象としているだけあって、ユーザの要求分析がしっかりなされたデータベースだなと思います。


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2006年07月01日

AISMIG

AISMIG(an interactive server-side molecule image generator)は、クライアント側でプラグインやアプリケーションをインストールすることなしに、Webブラウザ上で分子画像ファイルを作成できるシステムです。
下のような画像をinteractiveに作成することができます。

molecule_ex.png

サーバサイドで画像の作成をPymolを使って行っているようです。
詳細は、論文がpublishされているので、興味のある方はチェックしてみてください。

 Nucleic Acids Res. 2005 Jul 1;33(Web Server issue):W705-9.

もう少しレスポンスが改善され、かつグラフィクスに特徴が出せるのであれば使いたいなとは思いますが、今のところ、AISMIGを使わなければいけない場面が私には見あたりません。しかし、サーバサイドで処理をしようとする試みは共感できますので、進展してほしいものです。


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2006年06月30日

mol2ps:rotate機能

mol2psの便利なオプションとして"--rotate"があります。これはx,y,z軸に対して任意の角度で回転させることのできる機能です。
それではpiperidineをY軸に対して0,30,60,90°と回転させてみます。

 $ mol2ps --rotate=0,0,0 piperidine.mol > angle0.ps
 $ mol2ps --rotate=0,30,0 piperidine.mol > angle30.ps
 $ mol2ps --rotate=0,60,0 piperidine.mol > angle60.ps
 $ mol2ps --rotate=0,90,0 piperidine.mol > angle90.ps

上記コマンドの実行時には、"--linewidth=1.5 --fontsize=16"も付加していますが、表示幅の都合上削除しています。

rotateP.png

このような機能は、紙面上で立体化学の解説をしたいときなど役にたつと思います。


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2006年06月29日

mol2ps:分子ファイルをpsファイルへ

mol2psは、sdf形式等の分子ファイルをpsファイルに変換するソフトウェアです。データベースに画像ファイルとして構造式を格納したり、印刷物に構造式を載せたりと様々な用途で利用できると思います。

インストールはとても簡単で、Windowsの場合ですと、mol2psのHPから"mol2ps-latest-win32.zip"をdownloadし、展開するだけです。
展開するとmol2ps.exeができます。

mol2psには以下の様な便利なオプションがありますので、好みの画像になるように調節できます。

Usage: mol2ps [options]
where is the file containing the molecular structure
(supported formats: MDL *.mol or *.sdf, Alchemy *.mol, Sybyl *.mol2)
if is "-" (without quotes), the program reads from standard input

valid options are:
--font=, default: Helvetica
--fontsize=, default: 14
--fontsizesmall=, default: 9 (for subscripts)
--linewidth=, default: 1.0 (linewidth in points; use 1 decimal)
--rotate=, default: auto (n,n,n specifies the
angles to rotate the molecule around the X, Y, and Z axis (in degrees)
--autoscale=, default: on (scales the molecule to fit the natural
C-C bond length)
--striphydrogen=, default: on (strips all explicit H atoms)
--hydrogenonhetero=, default: on (adds H to all hetero atoms)
--hydrogenonmethyl=, default: on (adds H to all methyl C atoms)
--hydrogenonstereo=, default: on (shows H if bond is "up" or "down")
--showmolname=, default: off (prints name above the structure)

それでは、実際に実行してみます。

$ mol2ps --fontsize=16 --linewidth=1.5 compound.mol > compound.ps

pngへの変換は、ImageMagickのconvertコマンドなどを用いて変換できます。
$ convert compound.ps compound.png

compound.png

かなりきれいな画像だと思います。また、--hydrogenonheteroオプション等で水素原子の付加の制御ができるところも魅力ですね。


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2006年06月28日

JOELibでRDFコードの計算

RDFコードは3次元descriptorの1つで、RDF(動径分布関数)に基づいて考案されたものです。JOELibではRDFコードを計算するためにRadialDistributionFunctionクラスが用意されています。
基本的な使い方は次のようになります。

RadialDistributionFunction rd = new RadialDistributionFunction();
DescResult result = rd.calculate(mol);
double v[] = ((APropDoubleArrResult)result).value;

最終的には、double[]として結果を受け取るのですが、その際、
(APropDoubleArrResult)をどのようにして知るかというと、RadialDistributionFunctionクラスのgetDescInfo()メソッドとDescriptorInfoクラスのgetResult()メソッドを次のように使うとできます。

DescriptorInfo di = rd.getDescInfo();
System.out.println(di.getResult());
出力:joelib.desc.result.APropDoubleArrResult

RDFコードで使われている原子の物性はデフォルトではGasteiger_Marsiliになっています。
RDFコードは、分子の回転や並進に依存しない3次元descriptorですので、分子の重ね合わせをしなくとも分子間のRDFを比較することができ、便利です。
個人的にお気に入りのdescriptorですので、またメモしたいと思ってます。


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2006年06月27日

Chemical MIME

MIME(Multipurpose Internet Mail Extension)とは、従来電子メールで半角英文字といくつかの記号しか利用できなかった規格を画像データなど文字以外のデータを扱えるように拡張した規格です。現在では、Webサーバーとブラウザ間においてもMIMEを用いてデータタイプの判別が行われています。
MIMEタイプは「タイプ名/サブタイプ名」の文字列で表されています。

分子データファイルにもMIMEタイプが存在し、Chemical MIMEと呼ばれているようです。いくつかの例を示してみます。

chemical/x-pdb
chemical/x-mdl-molfile
chemical/x-xyz
chemical/x-gaussian

ここで、x-は正式なサブタイプ名が与えられていないことを示しています。

MozillaのPluginDocを見てみますと、以下のような対応になっていました。

MIMEタイプ プラグイン   
chemical/x-cdx CambridgeSoft ChemDraw
chemical/x-chemdraw CambridgeSoft ChemDraw
chemical/x-csml MDL Chime
chemical/x-gaussian-cube MDL Chime
chemical/x-gaussian-input MDL Chime
chemical/x-jcamp-dx MDL Chime
CambridgeSoft ChemDraw
chemical/x-mdl-molfile MDL Chime
chemical/x-mdl-rxnfile MDL Chime
chemical/x-mdl-tgf MDL Chime
chemical/x-mopac-input MDL Chime
chemical/x-pdb MDL Chime
chemical/x-spectra CambridgeSoft ChemDraw
chemical/x-xyz

分子データファイルを自分のサーバ上に置く場合などにChemical MIMEの設定に注意しようと思っています。


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2006年06月26日

Bioclipse

BioclipseEclipseをベースとしたケム/バイオインフォマティクスのビジュアルプラットフォームです。Eclipseと同様に、新たな機能をpluginとして組み込みことができ、CDK-plugin、Jmol-pluginなどがすでに含まれています。なかなか便利です。

bioclipse.PNG

それにしてもEclipseはすばらしいですね。私はEclipseがないとJavaでプログラムする気すら起こりません。

近いうちに、Bioclipseのpluginを作成したいと思っています。


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2006年06月25日

JOELibの分子Viewer

JOELibでは、Viewerクラスを用いることで簡単に分子Viewerを利用することができます。Viewerクラスのインスタンスを生成する際、コンストラクタに分子ファイル名を渡すことにより、分子を表示させることができます。ちなみにUIManagerはアプリケーションの見た目を変えるクラスです。

 try
 {
  UIManager.setLookAndFeel
   (UIManager.getSystemLookAndFeelClassName());
 }
 catch (Exception e)
 {
  e.printStackTrace();
 }
 Viewer view = new Viewer(args[0]);

次のような概観となります。
viewer1.png

menuからViewを選ぶと、表示形式及び各種物性情報などを原子の色として視覚的に表現することができます。私の環境では、若干動作が不安定なところが見られますが、何かと使える場面があると思います。


viewer2.png


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2006年06月24日

Smalltalkベースの分子グラフィクスライブラリ

5,6年前でしょうか、「じゅん」というSmalltalkのグラフィクスライブラリをHPで見ました。かっこいいグラフィクスライブラリだな、自分でも使いこなしたいなと思い、まずはSmalltalkを覚えなきゃと「Smalltalk イディオム」を買いました。



本を買ったのはいいのですが、そのうちやろうという弱い決意は全く遂行されず、新品に近い状態で本棚に眠っています。

ところが、昨年末に国立情報学研究所から「ケモじゅん」という「じゅん」をベースとした化学系グラフィックスライブラリが公開されていました。
使用手引書やマニュアルを読んでみましたが、丁寧に書かれており、すばらしいと思いました。しかも国産ですしね。

これを機会に、Smalltalkをちゃんと覚えようと新たな強い?決意が芽生えました。あと、Jun for Javaというのもあるみたいです。こちらも楽しそう。



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2006年06月23日

Pymolの小技

タンパク質の活性部位に2つの異なる化合物を同時に表示させたいことがよくあると思います。例えば、PDBファイルに

 タンパク質
 TER
 化合物1
 TER
 化合物2

と記述し、PymolでOpenしてみると下図のように2つの化合物が融合してしまい何じゃこれっとなってしまいます。他の分子Viewerの中にはTERで区切ってさえいればきちんと認識してくれるものもあります。

sp2.png

単純な解決方法として、

 タンパク質
 TER
 分子A

というファイルと、

 分子B

というファイルを2つ作り、1つめのファイルをOpenしたあと、続けてもう1つのファイルをOpenすれば2つの分子がきちんと分離されます。
sp1.png


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